本稿ではSBI-VTIと楽天VTIで毎月2万円積み立てた場合の損益の違いについて検証しています。
今回はpart4、SBI-VTIの初決算発表後、つみたて開始後14ヶ月経過した状況での比較です。
こんにちは〜!とくさんです!
SBI・VTIと楽天VTIといえば、どちらも米国ETFの「VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)」に連動する投資信託ですよね。
以前、SBI・VTIと楽天VTIとどちらが利益が出るのかについて検証しました!
その結果、5ヶ月つみたてた時点では楽天VTIの方が利益が出る!という結果になりました。
今回、SBI・VTIと楽天VTIの2022年7月の決算が発表されましたので、再び検証してみたいと思います。
とくさんの立てた、「SBI-VTIの隠れコストが高い」という仮説は、どうだったのでしょうか?
気になる方は、ぜひ最後まで読んでいってください。
VTIと投資信託について
皆さんは投資信託のつみたて、していますか?
インデックス投資の長期の積み立ては、リスクが低くて人気の投資法となっています。
ドルコスト平均法により長期で見ると、資産が増える確率が高いんです!
ただし元本割れリスクもゼロではないので、そこは注意です。
人気のインデックス投資の中で有名なのが「VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)」というものです。
米国のほぼすべての上場株式に分散して投資することができます。
こちらを購入しようと思うと「外国株式」になってしまうのですが、日本の投資信託で代わりになるものがあります。
それが、
①SBI証券:SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(通称SBI-VTI)
②楽天証券:楽天・全米株式インデックス・ファンド(通称楽天VTI)
です!
どちらもVTIに連動するようになっています。
また、どちらもクレジットカード積み立てに対応しています。
SBI-VTIと楽天VTIの運用方針
SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(SBI-VTI)と楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)のそれぞれの運用方針を確認してみます。
SBI証券:SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド
「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」を通じてCRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指します。
SBI証券 SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド運用方針より
楽天証券:楽天・全米株式インデックス・ファンド
「楽天・全米株式インデックス・マザーファンド」を通じ、主として「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」に投資する。CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指す。原則、為替ヘッジは行わない。
楽天証券 楽天・全米株式インデックス・ファンド運用方針より
同じことが書いてあります!
運用方針はほぼ同じ(VTIに連動する)と考えていいでしょう。
信託報酬
SBI-VTIと楽天VTIで信託報酬が少し違います!
SBI-VTI 0.0938%
楽天VTI 0.162%
SBI-VTIの方が少し安いみたい!
信託報酬は、投資信託の運用や管理にかかる費用です。証券会社に支払う「手数料」のようなものです。
低いほど利益は出やすく、インデックス投信は0.1%〜0.5%の範囲のものが多いです。
楽天VTIも非常に低い信託報酬なのですが、SBI-VTIはそれよりさらに安くなっています。
実際に利益に差が出るのか検証
同じようなSBI-VTIと楽天VTIですが、実際に購入したら利益に差が出るのでしょうか?
以前、クレジットカードで2万円ずつ積み立て始めてから2ヶ月時点・3ヶ月時点・5ヶ月時点で検証をしました。
結果は、すべて楽天VTIの方が利益が出る!というものでした。
今回も、
検証してみたいと思います。
SBI-VTIの利益
まずはSBI-VTIの損益を計算してみます。
積み立て日 | 基準価格 | 9/16現在の基準価格 | 購入額 | 利益 |
2021/08/03 | 10041 | 11512 | 20000 | 2930 |
2021/09/02 | 10421 | 11512 | 20000 | 2094 |
2021/10/04 | 10162 | 11512 | 20000 | 2657 |
2022/11/02 | 11044 | 11512 | 20000 | 848 |
2022/12/02 | 10573 | 11512 | 20000 | 1776 |
2022/01/06 | 11225 | 11512 | 20000 | 511 |
2022/02/02 | 10691 | 11512 | 20000 | 1536 |
2022/03/02 | 10210 | 11512 | 20000 | 2550 |
2022/04/04 | 11433 | 11512 | 20000 | 138 |
2022/05/06 | 11070 | 11512 | 20000 | 799 |
2022/06/02 | 10893 | 11512 | 20000 | 1137 |
2022/07/04 | 10548 | 11512 | 20000 | 1828 |
2022/08/02 | 11038 | 11512 | 20000 | 859 |
2022/09/02 | 11404 | 11512 | 20000 | 189 |
2021年8月〜2022年9月まで毎月2万円積み立てた場合の利益は、合計で+19,852円でした!
28万円の投資額に対して、利益率は+7.09%です。
すごい…。
楽天VTIの利益
続いて楽天VTIの損益を見てみましょう!
積み立て日 | 基準価格 | 9/17現在の基準価格 | 購入額 | 利益 |
2021/08/03 | 17727 | 20312 | 20000 | 2916 |
2021/09/02 | 18400 | 20312 | 20000 | 2078 |
2021/10/04 | 17941 | 20312 | 20000 | 2643 |
2022/11/02 | 19502 | 20312 | 20000 | 831 |
2022/12/02 | 18670 | 20312 | 20000 | 1759 |
2022/01/06 | 19826 | 20312 | 20000 | 490 |
2022/02/02 | 18878 | 20312 | 20000 | 1519 |
2022/03/02 | 18028 | 20312 | 20000 | 2534 |
2022/04/04 | 20190 | 20312 | 20000 | 121 |
2022/05/06 | 19539 | 20312 | 20000 | 791 |
2022/06/02 | 19224 | 20312 | 20000 | 1132 |
2022/07/04 | 18609 | 20312 | 20000 | 1830 |
2022/08/02 | 19480 | 20312 | 20000 | 854 |
2022/09/02 | 20119 | 20312 | 20000 | 192 |
2021年8月〜2022年9月まで毎月2万円積み立てた場合の利益は、合計で+19,690円でした!
28万円の投資額に対して、利益率は+7.03%です。
こちらもなかなかすごい!
SBI-VTIは+19852円、楽天VTIは+19690円だったので、
SBI-VTIの方が238円利益が多くなるという結果でした!
その差は、パーセントで言うと0.06%なのですが、今まではずっと楽天VTIの方が利益が出ていたので、この結果は驚きでした。
もともと
SBI-VTI 0.0938%
楽天VTI 0.162%
とSBI-VTIの方が信託報酬は低かったので、当然ともいえます。
実質コストはどうだったの?
今まで不明だったSBI-VTIの実質コストも判明です。
実質コストとは、投資信託の目論見書にある「信託報酬」のほかに、かかってしまったコスト「隠れコスト」をプラスしたものです。
隠れコストは主に、売買委託手数料+有価証券取引税+その他費用で、決算が終わらないと分からないのです。
SBI-VTIは2021年6月に発売された新しい投資信託だったため、この「隠れコスト」がどれくらいか分からない状態でした。
ちなみに楽天VTIも同時期に決算を出しましたので、比較をしてみました。
まずは、隠れコスト。
SBI-VTIはこちら。
続いて楽天VTIはこちら。
まとめてみました。
2022.7決算 | SBI-VTI | 楽天VTI |
信託報酬 | 0.0938 | 0.162 |
隠れ手数料 | 0.017 | 0.025 |
実質コスト | 0.1108 | 0.187 |
信託報酬も隠れコストもSBI-VTIの圧勝でした。
こんな低コストで運用してくれているSBIの利益は大丈夫なのかという不安さえ出てきますね…。
純資産は?
投資信託を選ぶ上で重要なのは、実質コストともう一つ、純資産です。
純資産が多いということは、投資信託の運用に余裕があるということです。
SBI-VTIは純資産970.36億円、楽天VTIは6635.43億円(2022年8月31日時点)となっており、ファンド体力にかなりの差があります。
楽天VTIはSBI-VTIより前(2017年9月)からあった投資信託で、人気なのもあって、資産がかなり多いです。
若手ホープのSBI-VTI、安定した老舗楽天VTI、どちらを選ぶかはお好みかな、と思います。
ちなみに楽天証券では楽天VTIのみの取り扱いですが、SBI証券はどちらも取り扱っています。
おまけ:クレカつみたてのポイント比較
楽天VTI、SBI-VTI共にクレジットカード支払いでポイントがつきます。
銘柄 | 還元率 | 対象クレジットカード | 上限額 |
SBI-VTI | 0.5%〜2% | 三井住友カード (Vポイントが貯まるカードのみ) | 5万円 |
楽天VTI | 0.2% | 楽天カード | 5万円 |
三井住友カードは種類によって0.5〜2%のポイント還元があるのですが、高還元のものは年会費も高いので注意です!
ちゃんと年会費無料のカードがあるので、投信の積み立てしかしないならそちらがお勧めです!
実際にとくさんも三井住友NLカードでSBIのクレカ投信積み立てをしています。
まとめ
SBI-VTIと楽天VTI、どちらがお得なのかの検証でした〜!
過去3回は楽天VTIの方がお得という結果でした。
信託報酬はSBI-VTIの方が安かったので、
「なんでだろう?隠れコストが高いのかな?」
と結論づけていましたが…。
今回、まさかの逆転です!
どうも、SBI-VTIは、謳い文句通りの「低コスト」投信だったようです。
同じVTIに連動する投資信託なので、コストの安いSBI-VTIはかなり注目です!
お得なのはSBI-VTIという結果になりました。
一方、楽天VTIも、コスト面ではやや劣るものの、純資産が6000億円越えの安心感が魅力です。
滅多なことがなければ繰上償還(投資信託の解散)はないでしょうし、長期積み立てに向いていると思います。
どちらもいいファンドだと思うので、皆さんの好みに合わせて選んでいただければと思います。
以上です〜!
読んでくださってありがとうございました〜!
クレカ積み立てVTI検証シリーズ↓
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